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100年前と今の住宅

2022年も残すところ1ヶ月ちょっととなりました。

我が家ではツリーを出しました🎅🎄

一年が過ぎるのはあっという間ですね。

 

2022年の100年前、つまり1922年頃ってどんな時代だったんだろう?その頃の家ってどんな感じ?と気になり、ちょっと調べてみました。

なんとなーく調べ始めたものの、結構勉強になったので興味がある方は是非✨

昭和時代から現代までの住宅デザインについては、以前コラムでまとめているのでお時間がある方は見てみてくださいね。

≫時代で変化する住宅デザイン ~住宅コラムvol.08


 

今から100年前の大正時代は近代化を目指す動きが急加速し始めた頃でした。

国が西洋化の流れに乗ることを推奨し始めたそうです。

家に水道や水洗トイレなどの近代的な設備を取り入れる「生活改善運動」が始まります。

台所改善運動というものも始まり、今までは囲炉裏や竈などしゃがみこんだ姿勢で調理をするしかありませんでしたが、立って行えるように改善が繰り返されました。

これらの改善運動が具体的な成果として定着したのは昭和に入ってからですが、大きな進歩となったのは確かです。

 

 

大正12年に関東大震災が起きると、耐震性に優れた鉄筋コンクリート造りが注目されるようになります。

復興計画では道路の整備や、電気・ガス・水道設備の整備も進みました。

住宅は文化や文明の進化とともに、心地良い場所へと変化していったんですね。

北側の暗く、寒い場所にあった土間の台所も
徐々に明るく暖かい場所へ移っていきました。

都市部の人々の暮らしは大きく変化していきましたが、
地方では急激な変化はなく、緩やかに新しいものを取り入れていったそうですよ。

 

 

トイレ

洋式便器(水洗腰掛け便器)の始まり

西洋化の流れを取り込み始めたものの、
高級ホテル・富裕層の洋館などに設置された程度で
一般家庭や企業、学校は和式が主流のままでした。
(実際に水洗トイレが普及し始めたのは1955年頃~)

※東洋陶器株式会社が初の国産化(現 TOTO)

普及率が80%を超えている温水洗浄便座

「自動脱臭機能」や「自動でフタが開く機能」
「抗菌機能」 「トイレの自動洗浄機能」など
衛生的な機能も次々と開発。

お風呂

木製の浴槽や板張りの洗い場は姿を消し、
タイル張りへと徐々に変化。

※内風呂を持つのは裕福な家庭に限られていて
庶民派銭湯に通うのが一般的でした。
(実際に住宅への需要が高まったのは1955年頃~)

システムバスの普及率は新築住宅のほぼ100%

温度自動調節機能や乾燥機能付きの浴室や
ジャグジー、水中照明、 テレビ付きなど、
暮らしのエンターティメントのひとつとして
日本の家風呂は独特の発展を遂げた。

キッチン(台所)

囲炉裏などを使用して調理。
台所は座ったままで作業するように作られていました。

大正デモクラシーの風潮で台所改善運動が起こり、
既にシステムキッチンの原型が設計されました。
(ステンレス製流し台が初めて取り付けられたのは1956年)

「システムキッチン」が主流に。
調理するのに火を使わないIHクッキングヒーター。

「タッチレス水栓」や「汚れが落ちやすい表面加工」
「レンジフード換気扇」収納性・機能性を工夫したも次々と開発。

 

トイレ、お風呂、キッチンに絞って見ていきましたが、
どれも実際に「暮らしやすさ」が普及され始めたのは、第二次世界大戦後の高度経済成長期辺りからのようでした。

ちょうどその頃は電気洗濯機、電気冷蔵庫、白黒テレビも普及し始めた頃です。

日本は1955年頃から大きく変化していったのがよく分かりますね。

そしてその変化は100年前の「近代化を目指す」動きが大きな要となったのは確かです。

 

鉄筋コンクリート造り、西洋化、インフラの整備と文化や文明が大きく飛躍した100年前。

大正時代は15年と短い期間でしたが、現代人の生活の礎が築かれた時代と言っても過言ではありません。

 

そんな時代から約100年経った今。

インターネットのおかげで場所にとらわれず働いたり、遠方の人とコミュニケーションが取れたりと、現代は恐らく100年前からは想像もつかないような社会になっているはずです。

100年前の人たちが今の社会を想像できなかったのと同じで、これからの100年後を想像するのは簡単ではありません。

どんな社会、どんな住宅になっているのでしょうか?

楽しみですね✨