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団体信用生命保険ってなに?~住宅コラムvol.18

憧れのマイホームを検討する際、予算計画はとても大切です。その予算計画の中で、多くの方は「住宅ローン」を使って計画されるかと思います。

住宅ローンについて調べたり相談したりする際に、「団体信用生命保険」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?

今回は様々な住宅ローンの選び方がある中で、一つの基準になる「団体信用生命保険」についてご紹介します。

団体信用生命保険とは?

団体信用生命保険(以下:団信)とは、住宅ローンの債務者が返済期間中に亡くなる、もしくは高度障害状態になった際に、保険金で住宅ローンの残高が完済され住宅ローンの返済が不要になるといった生命保険です。

団信はほとんどの金融機関で、住宅ローンを組む際に加入しなければならない保険であり、金融機関によっては「団信に加入できるかどうか」が融資可否の判断基準ともなります。

住宅ローンの利用者が団信に加入していない場合、万が一のことが起こったら、残された家族はどうなるのでしょうか。

万一の際も安心して家族が住み続けるために、団信は欠かせない存在と言えます。

一般団信

一般団信はほとんどの金融機関で、住宅ローンを組む際に原則加入が義務付けられています。

住宅ローンの債務者が返済期間中に亡くなる、もしくは高度障害状態になった際に、保険金で住宅ローンの残高が完済され住宅ローンの返済が不要になるのが一般団信です。

ひと昔前までは、この「一般団信」のみでしたが、医療が進んだ昨今、治せる病気が増えて死亡率も下がってきているため、「がん保障」や「疾病保障」が追加されるプランなども登場しています。

亡くならなかった場合でもケガや病気が原因で働けなくなったり、収入が減少するリスクもあります。当初予定していた収入より下がれば、住宅ローンの支払いは厳しくなるでしょう。

そのような場合でも対応できるように、手厚い保障内容の団信を検討しておくことも大切です。

特約保証

前述したように、がん特約や三大疾病特約などを付けることで保障を手厚くすることができます。
ご自身が不安な病気や、現在加入している各種保険なども確認して、無駄なく役立つ団信を選択するとよいでしょう。

このような特約は、金利を上乗せすることで加入できるものが多く、上乗せする金利は保障内容や金融機関によって様々ですが、がん特約や三大疾病特約であれば大体0.1%~0.3%程度の上乗せで付けることができます。

この特約ですと「金利が上がるから損をするのでは?」というイメージを抱きがちですが、団信は団体で加入する生命保険のため、実は個人で入る生命保険に比べて、同様の保障内容であっても安く加入できる場合が多いです。

支払いについて

団信の保険料は金融機関が負担しますが、一般的に保険料相当額は住宅ローンの金利に含まれています。

団信の保証額は「保障額=住宅ローン残高相当額」のため、返済が進み住宅ローン残高が減少するに従い、総額は徐々に少なくなっていきます。

簡単に説明すると、3,500万円で家を購入した直後に亡くなるとほぼ満額保証されます。

ですが、20年経って住宅ローンの残りが1,500万円になった頃に亡くなると1,500万円だけ保証されますということです。

健康状態の告知義務

生命保険に加入するには、健康状態などを保険会社に「告知」しなくてはなりません。

団信も同様で、持病があるなど健康リスクが高い人は、保険会社から加入を断られることがあります。

つまり、健康状態が悪いと、必要条件である団信に加入できず、ローンが組めない可能性もあるのです。
告知する内容は主に以下の3項目です。

①3ヶ月以内に医師の治療・投薬を受けたか。

②過去3年以内に下記の病気で、手術を受けたことまたは2週間以上にわたり医師の治療・投薬を受けたか。

 【告知が必要な傷病】
 狭心症・心筋梗塞・心臓弁膜症・先天性心臓病・心筋症・高血圧症
 脳卒中(脳出血・脳こうそく・くも膜下出血)脳動脈硬化症・精神病・神経症・てんかん
 自律神経失調症・アルコール依存症
 ぜんそく・慢性気管支炎・肺結核
 胃潰瘍・十二指腸潰瘍・潰瘍性大腸炎
 肝炎(肝炎ウイルス感染を含む)、肝硬変・肝機能障害・すい炎
 腎炎・ネフローゼ・腎不全
 緑内障・網膜の病気・角膜の病気
 がん・肉腫・白血病・腫瘍・ポリープ
 糖尿病・リウマチ・こうげん病・貧血症・紫斑病

③手・足の欠損または機能に障害がありますか。または、背骨(脊柱)・視力・聴力・言語・そしゃく機能に障害がありますか。

告知の内容によっては保険会社が保険の引き受けを拒否し、団信に加入できない場合もあります。

まとめ

多様化している団信ですが、団信の保障内容とご自身が加入している生命保険と保障内容が重複していないか確認することが大切です。

場合によっては、重複している部分を見直して、家計を改善できる可能性もあります。住宅ローンを借入れる時期に、同時に保険と家計を見直すことが有効だと言えるでしょう。

また、団信に加入しなくても借り入れができる住宅ローンの場合には、住宅ローン契約者に万一のことがあった場合のことをしっかりと考えておきましょう。

収入源が絶たたれ、多額の残債が負担となり、結果的にマイホームを手放さなければならなくなる可能性もあります。

その分の資産があるか、もしくは他の生命保険でカバーできるのかなど、慎重に検討する必要があります。

注意点を踏まえながら、ご自身に合った団信プランを選択しましょう。

 

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